本研究は現在のわが国の成人に対する健診制度の対象に当てはまりにくい世代において、そのような人々がどのような保健行動をとっているのかを明らかにすることを目的としている。特にそのような世代の中でも育児期にある女性に焦点をあて、その予防行動、受診行動、健康状態の調査により、それらの関連性や傾向について調査し、ひいてはがん検診受診率向上のための啓発ツールを開発する際の根拠となる基礎資料が得られることを目指している。 平成26年度は、調査に使用する質問紙の作成に取りかかった。質問紙の内容は属性などの基本情報のほか、生活習慣や健診受診をはじめとした予防行動や体調不良時の受診行動など日常の保健行動に関する項目を盛り込み、さらにそれら保健行動との関連の分析をするため、健康関連QOL尺度を用いる。また本研究のフィールドとして、育児期にある女性を必ず調査できるよう保健所や幼稚園等を想定しており、平成26年度はそのフィールドの開拓にも取り組んだ。
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