健診制度の対象に当てはまりにくい育児期の女性に対し質問紙により保健行動・健康状態の実態を調査した。都内保健所の乳幼児健診に訪れた母親のうち同意及び回答の得られた121名を分析した(有効回答率75.6%)。結果、健診機会を有さない者が一定割合(21.5%)存在し、体調を崩した時の対処は「症状がひどくなってきたら受診」が一番多かった。一方、健診機会の有無と体調の崩しやすさに直接の関連はみられず、健康関連QOL尺度(SF-8)も国民標準値との間に差はみられなかった。 育児期の女性の健康状態や健康管理のチェック、好発年齢が重なる女性特有のがん検診の情報提供の場として、乳幼児健診の活用可能性が示唆された。
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