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2014 年度 実績報告書

脂質メタボロミクスによるアルコール起因性疾患バイオマーカー探索と予防医療への展開

研究課題

研究課題/領域番号 26893258
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

原田 成  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (10738090)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2015-03-31
キーワードメタボロミクス疫学 / 地域コホート研究 / 個別化予防医療 / 飲酒性疾患 / リピドミクス / 遺伝子多型 / ALDH2
研究実績の概要

習慣的飲酒は多彩な疾患の原因となる。本研究では個人の体質と飲酒習慣を考慮した個別的予防医療への応用を目的に、山形県鶴岡市の地域在住者コホートの参加者に脂質メタボローム解析と飲酒関連SNPsタイピングを実施した。
男性461名、女性517名の対象者に対して、生理活性の高い脂質を主なターゲットとし、LC/MS/MS法を用いたメタボローム解析を行った。大規模研究において、脂肪酸類、アラキドン酸類、DHA類、アシルカルニチン類、リゾリン脂質類、ステロイド、スフィンゴ脂質類など、232種類の脂質メタボロームを血漿中から検出・定量する方法を確立できた。飲酒関連SNPs(ALDH2(rs671), ADH1B(rs1229984), ADH1C(rs698))も充分な精度で同定された。
PLS-DA等の多変量解析の結果、40g/日以上のエタノールを摂取する群(高飲酒群)では、非飲酒群に比べて、Lactosylceramide類とGlutosylceramide類の広範な物質が低い血漿濃度を示し、有用なバイオマーカー候補と考えられた。
高飲酒群において飲酒関連SNPsによる脂質代謝の違いを検討した結果、ALDH2(rs671)について、AA保持者(3.0%)は高飲酒者がいないこと、AG保持者(30.4%)はGG保持者(66.6%)に比べて、アシルカルニチン類が広範に低い濃度を示すことが明らかになった。このことは、AG保持者とGG保持者の、心疾患をはじめとする飲酒性疾患のリスクの違いを説明できる可能性がある。
遺伝子多型解析とメタボローム解析を組み合わせることで、体質と生活習慣の双方に起因する疾患の予測に資する可能性が示された。今後、個別予防医療を実現するためには、対象者を拡大して妥当性を検討するとともに、さらなる追跡調査による因果関係の検討が必要であり、そのために必要な準備も本研究において整えることができた。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 鶴岡みらい健康調査

    • URL

      http://tsuruoka-mirai.net/

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公開日: 2016-06-01  

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