本研究は、看護職が対象である患者の意思決定支援について、その必要性や国内外での意思決定支援の実践例、そのためのツールを理解し、意思決定支援を実践するために役立つe-learningコンテンツを開発し評価することを目的とした研究である。 26年度中に先行研究のレビューを行い、既存の看護職向けe-learning教材に関するメリットやデメリット、課題、さらに、備えておく必要がある機能等を洗い出しを行った。それを踏まえ、次に、看護職が意思決定支援の基本的な内容について学べるようなe-learningコンテンツを作成した。作成には、簡便な操作でe-learning学習教材を作成することができ、インタラクティブな学習が可能であるXerteのシステムを活用した。内容は「意思決定と意思決定プロセス」「医療における意思決定の特徴」「医療における意思決定のために必要な情報と種類」「意思決定を支援するためのツール」という4つのセクションを作成し、学びやすさを考えて、所要時間を1セクション15分程度とした。また、4つに分割することで、途中から学習を再開しやすくしている。 構築後、実際に現場で患者の意思決定支援を行っている看護師に構築したe-learningを利用してもらい、気づいたことなどについて自由に意見を述べてもらった。
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