本研究では、ドライスキンの粗ぞう化した表面携帯を非侵襲的かつ客観的に評価するための新しい評価方法の開発を目指している。まず、成人ドライスキンのドライスキンの実態調査を行った上で、乾燥の強弱を表わす粗ぞう化の要素を明らかにし、成人のドライスキンの評価指標を明らかにすることを目的としている。 平成26年度は、研究施設の倫理審査委員会の承認を得るのに4カ月を要し、平成27年度4月に承認を得た。その間、調査に必要な測定機器、物品、調査資料等を準備し、測定方法の確認などを行った。 平成27年度の研究実施計画内容は、当初、全身の皮膚からドライスキンの好発部位を選定することとしていたが、倫理的問題を考慮し、露出が容易でかつドライスキンの報告の多い四肢に調査部位を限定した。成人男女15名を対象とし、研究者が四肢の皮膚の観察、VAS(Visual analogue scale)による乾燥の評価、皮膚生理機能の測定、皮膚表面のデジタル画像の撮影を行った。対象者からは、皮膚の乾燥や掻痒感に関する主観的情報を収集した。 現在、部位ごとに、研究者による主観的なドライスキンの評価と生理機能の測定結果と皮膚表面のデジタル画像を比較し、乾燥の程度の違いに応じて皮膚表面形態にどのような違いがみられるかを分析している。乾燥の程度の違いに応じて変化する表面形態の特徴が抽出されれば、それがドライスキンの客観的な評価指標につながると考えている。
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