本研究では、in vitro共培養システムを用いて,骨芽細胞による間葉系幹細胞の遺伝子発現制御機構について検討した。骨芽細胞および間葉系幹細胞として,マウスMLO-A5およびC3H10T1/2を用いた。骨芽細胞はgap junctionを介して,間葉系幹細胞の骨芽細胞マーカー因子であるALPおよびBSPの発現を誘導することが明らかになった。この発現誘導は分化誘導は,従来から骨芽細胞分化を誘導することが知られているRunx2やOsterixなどの骨芽細胞転写因子とは異なる因子を介したものであり,ヒストンのアセチル化が重要な役割を果たす可能性が示唆された。
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