本研究では,脂肪組織の肥大化に影響する細胞外マトリックスタンパクのリモデリングと歯周病罹患者の肝臓で増加するCRPに着目し,脂肪細胞のタンパク分解酵素であるmatrix metalloproteinases (MMPs) とその内因性阻害剤であるtissue inhibitor of metalloproteinases (TIMPs) 発現に及ぼすCRPの影響を調べた。その結果, CRPは脂肪組織中の成熟脂肪細胞のFcγ受容体を介してMMPsとTIMPsの発現を誘導し,間質中の細胞外マトリックスタンパクのリモデリングを促進し,脂肪組織を肥大化させる可能性が考えられた。
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