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2014 年度 実績報告書

慢性心不全患者の末期状態に関する看護師の判断を構成する要素と看護実践

研究課題

研究課題/領域番号 26893299
研究機関東京医療保健大学

研究代表者

筒井 千春  東京医療保健大学, 医療保健学部, 助教 (20544381)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワード慢性心不全 / 末期状態
研究実績の概要

慢性心不全の末期状態への移行は、患者の今後の治療やケアに関わる意思、望む生活のあり方について患者、家族、医療・介護職者がともにあらためて考え、話し合う、臨床的変化の重要な局面である。しかし、先行研究では、末期状態への移行を身体的所見のみから判断することは難しく、医療者が判断に苦慮している様子が示されている。本研究では身体面に限らず多面的に患者の末期状態を判断し、看護実践へとつなげている循環器疾患看護の経験豊富な看護師に着目し、看護師が何を手掛かりに患者の末期状態をとらえているのか、またその結果どのような看護実践を行っているのかを明らかにすることを目的とした。
研究方法は、専門看護師・認定看護師を含む循環器疾患看護の経験豊富な看護師8名を対象とし、研究者独自作成の質問紙を用いた半構造化面接である。
当該年度では、研究者所属機関の研究倫理審査委員会承認を得た後、研究協力施設(対象者所属施設)への研究実施依頼、面接調査のプレテスト、対象者1名への面接調査を実施した。現在、面接結果を逐語録に起こし、データの分析を行っている段階である。データ分析の結果、循環器疾患看護の経験豊富な看護師が、入退院を繰り返しているからこそわかる患者の個別的な様子の変化、患者の生活の中に表わされる身体状態のごく微細な変化を血液や画像データ所見といった知識で裏付けしつつ読み取り、患者のこれまでの状態との違いを医療チーム内で共有しながら、末期状態にあるとの確信を深めている様子が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の研究計画では、対象者への面接調査が完了している予定であったが、研究協力施設および研究対象者との面接調査日程調整が難航したことで計画に遅れが生じている。現在も日程調整を継続しており、調整がつき次第、遅延が解消できるものと考えている。

今後の研究の推進方策

1.面接調査日程調整およびデータ収集:研究対象者への研究協力依頼、面接調査の日程調整を行い、データ収集を進める。
2.データ分析とデータの精度向上に向けた取り組み:データ収集の初期段階では面接調査と並行して個別データ分析を行い、次回面接調査までの課題の探索、必要に応じて質問項目の精錬をし、研究目的に沿い、より豊かなデータが収集できるよう努める。データ収集の発展段階では、研究対象者の背景の相違等によるデータの類似性や差異、個別データと全体性との関係に留意し、データ収集計画(対象者人数、研究協力施設等)見直しの必要性の判断を行いながらデータ分析を進める。データが飽和し、データ分析が完了した際には、結果について可能な限り対象者に確認し、確実性を高める。
3.研究成果報告:次年度(平成27年度)にはデータ分析結果を論文としてまとめ、看護系学会誌に投稿、看護系学術集会での発表に向けた演題登録を行う予定である。

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公開日: 2016-06-01  

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