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2015 年度 実績報告書

慢性心不全患者の末期状態に関する看護師の判断を構成する要素と看護実践

研究課題

研究課題/領域番号 26893299
研究機関東京医療保健大学

研究代表者

筒井 千春  東京医療保健大学, 医療保健学部, 助教 (20544381)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2018-03-31
キーワード慢性心不全
研究実績の概要

慢性心不全の末期状態への移行は、患者の今後の治療やケアに関わる意思、望む生活のあり方について患者、家族、医療・介護職者がともにあらためて考え、話し合う、臨床的変化の重要な局面である。しかし、先行研究では、末期状態への移行を身体的所見のみから判断することは難しく、医療者が判断に苦慮している様子が示されている。本研究では身体面に限らず、多面的に患者の末期状態を判断し、看護実践へとつなげている循環器疾患看護の経験豊富な看護師に着目し、看護師が何を手掛かりに患者の末期状態を捉えているのか、またその結果どのような看護実践を行っているのか明らかにすることを目的とした。
平成27年度は、研究協力施設および研究対象者への研究協力依頼、データ収集(専門看護師・認定看護師を含む循環器疾患看護の経験豊富な看護師8名を対象とした半構造化面接)を実施し、一部個別データ分析を行った。
データ分析の結果、看護師は治療の段階や効果、日常生活場面におけるこれまでとは異なる患者の言動、前回入院から次の入院までの期間(短縮)などにもとづき末期状態の判断を行い、身体の変化に対する患者自身の気づきを促す、医師や他の看護師を巻き込みながらケアを進める、といった実践を通して、患者の望む過ごし方を可能な限り実現するための準備を整えていることが明らかとなった。
平成29年度研究実施計画としては残りの個別データ分析・全体データ分析を行い、さらなるデータ収集の必要性の検討、メンバーチェッキングを通して研究データの精度を高め、論文作成を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成27年度前半には、研究協力施設および研究対象者への研究協力依頼を行い、大半の面接調査を実施できた。しかし後半には一部の研究対象者との面接調査日程調整の難航等の状況があり、平成27年度末の進捗状況としては全面接調査を終了したものの、データ分析は個別データ分析の途中までとなっている。

今後の研究の推進方策

研究対象者8名のうち、5名が専門看護師あるいは認定看護師であった。一部の個別データ分析を終了した現段階において、エキスパートナース以外の看護師のデータがさらに豊かになる可能性があり、エキスパートナース以外の研究対象者を拡大し、より広くデータを収集する必要性があることがわかった。今後はさらなる研究フィールドの開拓が課題となると考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 第2報 高齢慢性疾患患者の退院に向けた病棟看護師の実践―腎・循環器内科病棟看護師のインタビューから―2015

    • 著者名/発表者名
      筒井千春、須藤麻衣、山崎千寿子、櫻井智穂子、谷本真理子
    • 学会等名
      日本看護科学学会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      2015-12-05 – 2015-12-06

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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