本研究の目的は、介護経験のない「男性用認知症介護準備プログラム」の開発及びその効果の検討をすることである。全国の認知症家族の主介護者の情緒的消耗・介護肯定感に関連する男性介護者の特徴から、130分2回を1セットの男性用認知症介護準備プログラムを開発した。介入群42名・対照群43名に実施し比較検討した。その結果、参加者の満足度や役立ち感は高く出席率100%であり、認知症の知識や認知症の対応の自信は向上し、2カ月後もある程度定着した。以上より、本プログラムは妥当な内容であり効果があったと判断した。しかし、認知症の否定的なイメージの改善は見られず、今後模擬体験演習等の必要性の示唆を得た。
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