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2015 年度 実績報告書

炎症性骨吸収に対するポリリン酸の作用―インプラント周囲炎治療法の開発に向けて―

研究課題

研究課題/領域番号 26893313
研究機関広島国際大学

研究代表者

原田 佳奈  広島国際大学, 薬学部, 助教 (90609744)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワードポリリン酸 / IRF3 / STAT1
研究実績の概要

インプラント周囲炎治療薬の候補であるポリリン酸の作用機構を明らかにするため、破骨前駆細胞の細胞内シグナル伝達に及ぼすポリリン酸の影響を検討した。破骨細胞の分化に重要なNFATc1の発現誘導は NF-κB、p38、JNKにより促進されるが、炎症性サイトカインTNFで刺激した破骨前駆細胞のリン酸化NF-κB p65、p38、JNKに対して、ポリリン酸は著明な影響を与えなかった。一方、これまでの検討から、リポポリサッカライド(LPS)により活性化されたマクロファージでは、ポリリン酸がSTAT1のリン酸化を抑制することが示された。ポリリン酸によるSTAT1リン酸化抑制の時間経過を詳しく調べると、LPS刺激後2時間と6-24時間のリン酸化が有意に抑制された。LPSによるSTAT1リン酸化にはIRF3の活性化とIRF3活性化により誘導されるIFN-βの産生が深く関わっているが、ポリリン酸はLPS刺激後1時間のIRF3リン酸化とLPS刺激後2-3時間のIFN-β放出を抑制することが明らかになった。したがって、LPSにより活性化されたマクロファージにおいて、ポリリン酸はIRF3リン酸化を抑制することでIFN-β放出を減少させ、STAT1リン酸化を低下させると考えられる。一方、IRF3リン酸化とIFN-β放出に対するポリリン酸の抑制作用は一過性であり、LPS刺激後6-24時間のIFN-β放出はポリリン酸の影響を受けなかった。以上のことから、ポリリン酸の作用機構として、IRF3リン酸化抑制のほか、IRF3やIFN-βに非依存的なメカニズムも存在する可能性がある。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Effects of polyphosphate on lipopolysaccharide-induced signal transduction in macrophages2016

    • 著者名/発表者名
      原田佳奈
    • 学会等名
      第89回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-03-10

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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