本研究では、胃切除術を受けた胃癌患者の術後3ヶ月間における身体的症状、心理状態、セルフケア能力と食行動の関係を明らかにすることを目的とした。縦断的な自記式質問紙調査の結果、身体的・心理的症状は退院前よりも退院直後一旦悪化し、その後徐々に軽快していたが、下痢や逆流障害は3ヶ月間継続して悪化傾向にあった。 セルフケア能力には大きな変化はなかったが、3ヶ月後には食事にかける時間や食事量を調整できない人が増加し、調整できている人に比べて術後機能障害の程度が高い傾向にあった。これらの結果により、入院中からの継続的かつタイムリーなサポートの必要性が示唆された。
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