我が国における看護師の遺伝教育は十分に普及しているとは言い難く、看護師の遺伝に対する認知度はまだまだ低いのが現状である。本研究では、チーム医療によるより良い遺伝カウンセリング体制構築を目指した看護師の能力開発を目的として、当院看護師対象に遺伝教育ニーズ調査を行い,遺伝教育プログラムを企画・実施した。調査の結果、看護学生時代に講義を受ける機会があったのは若年群に多く認めた(p<0.01)。参加募集型の講義では講義前後で69.2%の教育効果が得られた(ウィルコクソン符号付順位和検定、p<0.05)。遺伝教育の継続はより良い遺伝カウンセリング体制構築の上でも重要であると考える。
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