研究課題/領域番号 |
58065002
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 博之 東北大, 工学部, 教授 (00005266)
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研究分担者 |
林 一夫 東北大学, 高速力学研究所, 助教授 (30111256)
新妻 弘明 東北大学, 工学部, 助教授 (90108473)
関根 英樹 東北大学, 工学部, 教授 (20005359)
中塚 勝人 東北大学, 工学部, 助教授 (60005345)
高橋 秀明 東北大学, 工学部, 教授 (10005267)
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キーワード | 地熱 / 地下熱交換面 / 水圧破砕 / 地下き裂の設計 / 地下き裂の計測 / アコースティックエミッション / 破壊靭性 / 岩石環境強度 |
研究概要 |
東北大学東八幡平実験フィールドにおいて昨年度掘削した坑井を用いて水圧破砕を実施し、半経約60mの地下き裂を作成した。さらに、シェアシャドウ法、流電々位法の計測結果及び地下構造条件に基づきこの地下き裂の位置方位の標定を行った後、検証井を掘削して地下水循環系を作成した。これは、工学的設計に基づくものとしては世界初の成功例である。その後、予備的水循環試験を行い、水循環系の基本循環特性を調べた。各要素研究の成果を要約すると以下のようになる。 1.地下環境下における岩体の変形と破壊挙動の実験的研究「研究分担者 高橋秀明、新妻弘明、阿部博之、関根英樹」圧縮応力下の水圧破砕時のき裂初生及び混合モードき裂進展を検討した。熱水環境下の材料強度並びに化学反応特性に基づき地下き裂の長期安定性を評価し、人工破砕帯の成長挙動を予測した。AE法を併用した直線予き裂を有するコア試験片による新しい破壊靭性評価法を堤案した。 2.AE法による地下岩体の破壊過程のモニタリングと地下き裂形状の計測「研究分担者中塚勝人、新妻弘明、高橋秀明、林一夫」10m級岩体の水圧破砕実験結果に基づき、き裂近傍におけるAE三次元き裂標定に関し検討した。先に開発した自動解析法、キャリブレーション法に基づき大規模水圧破砕時のAEを計測・解析し、またシェアシャドウ法、流電々位法によりき裂を計測・解析した。掘削時のAEを計測し、坑井掘削のAE監視法の検討を行った。 3.地下人工き裂の作成、保持システムのシミュレーション「研究分担者 阿部博之、関根英樹、林一夫、中塚勝人、新妻弘明」貯留層から既破断面を通しての逸水挙動を解析し、逸水量を明らかにした。熱抽出による貯留層の不安定化挙動を明らかにした。地下き裂放出弾性波のエネルギーとき裂変形モードの関連を明らかにした。破砕帯内の人工貯留層の成長過程を解析し、水循環時の水回収率を求めた。
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