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1986 年度 実績報告書

アセチルコリン受容体の構造,機能ならびに遺伝子発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 58065008
研究機関京都大学

研究代表者

沼 正作  京大, 医学部, 教授 (50025516)

研究分担者 野田 昌晴  京都大学, 医学部, 助教授 (60172798)
三品 昌美  京都大学, 医学部, 助教授 (80144351)
キーワードニコチン性アセチルコリン受容体 / ムスカリン性アセチルコリン受容体 / CDNAクローニング / CDNA発現 / site-directed mutagenesis / パッチクランプ法 / イオンチャンネル / Naチャンネル
研究概要

1.ラットニコチン性アセチルコリン受容体γおよびεサブユニット遺伝子を単離した。
2.ブタ脳ムスカリン性アセチルコリン受容体CDNAを単離し、その塩基配列の決定により、本受容体の全一次構造を解明した。さらにCDNAから機能を有する受容体を発現させることにも成功した。
3.ブタ心筋ムスカリン性アセチルコリン受容体CDNAを単離し、その塩基配列の決定により、本受容体の全一次構造を明らかにした。これらの結果から薬理学的性質の異なるムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプは異なる遺伝子の産物であることが示唆された。
4.シビレエイおよびウシニコチン性アセチルコリン受容体δサブユニットキメラをそれぞれのCDNAの部分的組換えにより作成し、これらのキメラδサブユニットを含む受容体を発現させ単一チャンネルコンダクタンスを解析した。その結果、ニコチン性アセチルコリン受容体δサブユニットの膜貫通領域の一つと考えられる【M_2】とその近傍がニコチン性アセチルコリン受容体イオンチャンネルのイオン透過速度の決定に重要な役割を果していることを明らかにした。
5.ウシニコチン性アセチルコリン受容体の5種類のサブユニットを様々な組合せで発現させ、単一チャンネルの性質をパッチクランプ法で解析し、また各サブユニット、mRNA量を発生の各時期で比較することにより、神経支配に伴って起こるニコチン性アセチルコリン受容体の機能的変化はγサブユニットからεサブユニットへの切り換えに基づくことを明らかにした。
6.クローン化したラット脳NaチャンネルCDNAから機能を有するNaチャンネルを発現させ、その機能が脳poly【(A)^+】RNAから発現させたNaチャンネルと本質的に差のないことを示した。この結果よりNaチャンネルの機能が発現にはlarge polypeptideのみで充分であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] Nukada,T.et al.: FEBS Lett.195. 220-224 (1986)

  • [文献書誌] Noguchi,S.et al.: FEBS Lett. 196. 315-320 (1986)

  • [文献書誌] Nukada,T.et al.: FEBS Lett.197. 305-310 (1986)

  • [文献書誌] Noda,M.et al.: Nature. 320. 188-192 (1986)

  • [文献書誌] Mishina,M.et al.: Nature. 321. 406-411 (1986)

  • [文献書誌] Noda,M.et al.: Nature. 322. 826-828 (1986)

  • [文献書誌] Kubo,T.et al.: Nature. 323. 411-416 (1986)

  • [文献書誌] Imoto,K.et al.: Nature. 324. 670-674 (1986)

  • [文献書誌] Methfessel,C.et al.: Pfl【u!¨】gers Arch.407. 577-588 (1986)

  • [文献書誌] Kubo,T.et al.: FEBS Lett.209. 367-372 (1986)

  • [文献書誌] Nukada,T.et al.: FEBS Lett.211. 5-9 (1987)

  • [文献書誌] St【u!¨】hmer,W.et al.: Eur.Biophys,J.in press.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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