現在の国際経済の動向分析には、多国籍企業の海外事業活動に関する情報を体系的に整備し、それを基とするデータベースを作成することが必要である。 本研究は、このデータベース作成にあたっての基礎的な諸研究を行い、多国籍企業の海外事業活動の実態を十分に把握するに足るデータの内容を明確にすると共に、それに基づくデータベースのシステム開発を目的とする。 1.初年度及び第2年度は、経済学から経営学にいたる広汎な分野をカバーしている研究分担者が、それぞれの専門分野からみた多国籍企業の海外事業活動の指標を統合し、全体として体系化された「多国籍企業の海外事業活動に関する主要指標」を確定した。 2.主要指標の再検討 上記作業と並行して、この作業過程で判明した事実により、主要指標を再検討し、入手情報を体系的に整理するにあたってのフレームワークを確定した。指標の再検討結果は、上記1の作業へ反映させている。 3.データベースのシステム開発 第2年度及び最終年度は、上述の2系統の作業がほぼ完了した段階を受けて、多国籍企業の海外事業活動に関するデータベースのシステム開発に着手した。現在、基本設計が完了した。 なお、次年度以降このデータベースシステムを使用して、分析システムの開発に着手するとともにデータの追加を行う予定である。
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