1.in vivo NMRについて:動物や組織を傷つげずに体内臓器の局所のNMR測定を行うため、我々は種々工夫した結果sectional waguetic Resouauce法(SMR)を開発した。これは、体表面のコイルのパルス幅を順次変化させ、表面由来の信号は位相を反転させ、体内の奥の信号は正相を保つ性質を利用し、コンピューター処理により体内深部の信号のみを選択的に得ることができた。 2.心電図同期SMRの開発:心筋細胞内高エネルギー燐酸化合物の量は、心の収縮・拡張に伴い律動変化することが知られている。今回、心電図【II】誘導のR波の最大立ち上り点、wax(dv/dt)をトリガーとしてこの時点から30ミリ秒ごとに上記SMR測定を行った結果、収縮前期1/3でクレアチン燐酸とATPの量は最少となり拡張末期2/3で最大となることが示された。これらの結果は、動物全体を用い、心電図同期による非侵襲的SMRとして世片最初に得ることができた。 3.ラット心筋梗塞モデルのSMR測定:ラットに心筋梗塞モデルとして、中等〜多量のイソプロテレノールを投与し、その前後のSMR測定を行った結果、中等量では糖燐の増加、多量で、最初にクレアチン燐酸の、次にATPの減少が認められ、心筋細胞の障害を認めることができた。 4.SMRと【^1H】-NMR iwagwgの併用:NMRの持つ他の優れた性質、【^1H】-NMR iwagwgをspn werf法で行った。得られた空間分解能は、静止画像で0.1μmと非常に優れていた。ラット心では、その拍吸運動などで分解能が低下したが、【^1H】-NMR画像で左室を得、その部分に一致させて【^(31)P】-SMRを行って上記【◯!2】の結果を良く再現することができ、今後のNMR医学の方向を示していると考えられた。
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