研究課題/領域番号 |
59020003
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岸 力 北海道大学, 工学部, 教授 (60001062)
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研究分担者 |
室田 明 大阪大学, 工学部, 教授 (50028924)
玉井 信行 東京大学, 工学部, 教授 (90010818)
木下 良作 自由学園, 最高学部, 教授
沢井 健二 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70109073)
林 泰造 中央大学, 理工学部, 教授 (60054938)
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キーワード | 沖積地河川 / 抵抗則 / 砂州 / 河床波 / 三次元数値解法 / 複断面 / 合流点 / 河川災害 |
研究概要 |
研究目的】沖積地河川の洪水流は流れと河道・河床の間の強い相互作用が特色である。本研究は、この相互作用を解明することにより、洪水流を制御し、河川の治水安全度の向上を図ることを目的とする。 研究成果】 1.河床の形態および各形態における洪水流の構造の研究。岸は、実河川の資料解析と河床波安定理論とにより砂州河川に対する2種の抵抗則の存在ならびに、両者が共存する流れ場の抵抗とその適用条件を明らかにした。林は、交互複列砂州を持つ水路での実験により、1)定常流では特有の大規模渦構造の特性を、2)非定常流では、増水時のレイノルズストレスが減水時に比べて約2倍に増大することを明らかにした。 沢井は、移動床実験と理論とにより非定常流における河床変形モデルを開発した。これを実河川に適用して、出水時における河床波の発達が平衡河床波よりはるかに位相が遅れることを示した。 2.蛇行流・網状流および複断面流路における河床変動過程の研究。森は、平面形および横断形とも任意の形状を持つ河川の流れの三次元数値解法を開発し、石狩川に対する適用例を示した。福岡、池田は、蛇行河川および直線礫床河川の安定形状を理論と実河川資料により解明した。木下は、複断面実験水路において、低水路と高水敷河道の多数の組合せの中から、河岸深掘れが著減する条件を見出した。 3.合流部の流れの研究 玉井は、乱流モデルによって合流部の流れを解析する理論を開発し、合流点における二次流、底面セン断力応力の分布などを調べた。室田は、流量比とフルード数によっては波状跳水が発生し得ることを理論的に導き、これを実験で確かめた。 4.総括.岸、高橋は、河川災害の要因を分析し、河道の安全度評価の方法を考察した。
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