• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

フランス・レジョナリスムの史的研究-地域と国家-

研究課題

研究課題/領域番号 59330010
研究機関横浜国立大学

研究代表者

遠藤 輝明  横国大, 経済学部, 教授 (60017796)

研究分担者 秋元 英一  千葉大学, 法経学部, 助教授 (00064113)
永峯 三千輝  立正大学, 経済学部, 教授 (70062867)
広田 功  東京大学, 経済学部, 助教授 (90055236)
原 輝史  早稲田大学, 商学部, 教授 (40063755)
権上 康男  横浜国立大学, 経済学部, 教授 (30018006)
キーワード地域経済 / 地方自治 / 中央集権 / 州制度 / 市民革命 / 経済計画
研究概要

本年度は、昭和59年度から開始された本研究の最終年度であり、文献調査によって得た知見を現状と比較することに重点をおいた。本研究では、主として19世紀におけるレジョナリスムの諸相を歴史的な視点から検討を重ねて来たが、それによると、フランスでは中央政府の統治のあり方に応じて、地方の反応が異ってくることを明らかにすることができた。フランス革命期においてはジャコバン主義の地方への拡延が自由と平等の旗印のもとで推進され、それへの反応として保守的な地方連合の思想が打ち出された。しかし、19世紀末における第3共和政の成立期には、まさしく、地方が社会主義思想への反応を示しつつ、中央へ地方自治の要求を押しつけて行った。たとえばMidi Rougeはその顕著な例である。こうした中央と地方の対立はフランスだけにとどまらず、アメリカ,ドイツなどでも確認することができた。昭和61年度においては、こうした知見にもとづいて、20世紀にはいってからの動向を確認することに力を入れた。また、そのためには、現状を認識することが必要であり、本研究の分担者は、個別的に海外出張のチャンスをとらえ、実地調査を行なった。フランスと北欧諸国については研究代表者の遠藤が、アメリカについては秋元がドイツについては永峯が、それぞれ数週間の実施調査を行なった。周知のように、現代のフランスではミッテラン政権が州制度の具体化を進めているが、そこにおいては民主政治の定着を図るための地方自治の構築と地域間の経済格差を是正することによる新たな経済発展計画の統合が目差されている。こうした現実は、地域と国家とを新たな仕方で再統合するものであるが、19世紀におけるレジョナリスムの展開を、いろいろな局面でふまえており、歴史的な伝統を理解することなしには正確にとらえることはできない。以上のような視点から、研究の成果をまとめたが、その概要は様式2の研究成果報告書概要に示す。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 遠藤輝明: 歴史と社会. 7. 73-95 (1986)

  • [文献書誌] 大森弘喜: 社会経済史学. 52. 35-71 (1986)

  • [文献書誌] 原輝史: "フランス資本主義研究序説" 日本経済評論社, 386 (1986)

URL: 

公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi