研究課題/領域番号 |
59340050
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地質学一般
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
三梨 昂 島根大, 理学部, 教授 (90127499)
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研究分担者 |
矢野 孝雄 広島大学, 理学部, 助手 (30133151)
鈴木 尉元 通産省, 工業技術院地質調査所, 主任研究官
小玉 喜三郎 通産省, 工業技術院地質調査所, 主任研究官
小室 裕明 島根大学, 理学部, 助手 (80135897)
山内 靖喜 島根大学, 理学部, 助教授 (70032612)
SUZUKI Yasumoto Geological Survey of Japan
KODAMA Kisaburo Geological Survey of Japan
YOSHITANI Akihiko Tottori University
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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キーワード | 新生代堆積盆 / 褶曲構造 / 有限要素法 / 模型実験 / シュミレーション / 仮想基盤変位法 / 基盤ブロック |
研究概要 |
本研究が堆積盆と褶曲構造の形成機構に関して、とくに実験的としたが、この試みは、次の研究段階を経るものとした。(1)野外データーのモデル化。(2)数値および模型実験。(3)実験結果の野外における検証。の3つの段階である。(1)については、本邦における主要な堆積盆について、地表地質および地震探査・ボーリング試料などにより、できるだけ深部までの地質断面図の作成を基本とし、この段階をモデル化とよんだ。対象地域を東日本以西とした。(2)の数値実験については、このメンバーのなかの一人が開発した、仮想基盤変位法(VDB法)を一例とし、その他自由とした。(3)はその結果の野外の事実の検証はそれぞれの地域とし、とくに、層厚変化と断裂系の分布,火山岩の併入との関係が主体となる。綜合研究として、実験を取り入れたのは初めての試みで、慣れていない分野であるが、予定した関東・新潟地域と、山陰・フォッサマグナ地域の一部については、仮想基盤変位法による数値実験・模型実験を行い(2)および(3)の研究段階まで進んだ。以上は沈降域を対象にしたもので、マグマ性の隆起域の有限要素法による解析も行った。VDB法については、2次元のものを3次元に進展させ、またスピード化が行われ、関東南部海域と山陰の一部では3次元解析を行い得、また野外での検討も行った。本研究の成果は、これまでイメージ的に描かれていた地層の形成と変形の問題について、段階的に復元できたことにより構造地質学的に大きく貢献をした。またこの手法は、深部を探査する石油開発企業,断裂系の規則性を求める金属鉱床企業,地質地盤調査の企業との共同研究などに発展したことも特記すべきことであった。なお、本研究成果の公式発表については、地質学会の地質学論集を予定している。
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