研究課題/領域番号 |
59360021
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 日本獣医畜産大学 (1985-1986) 三重大学 (1984) |
研究代表者 |
窪田 三朗 日獣畜大, 獣医畜産学部, 教授 (90046334)
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研究分担者 |
村井 武四 水産庁, 養殖研究所・栄養代謝部, 室長
宮崎 照雄 三重大学, 水産学部, 助教授 (20046345)
竹田 正彦 高知大学, 農学部, 教授 (60036689)
川津 浩嗣 宮崎大学, 農学部, 教授 (90128356)
畑井 喜司雄 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 助教授 (30164841)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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キーワード | かん水養殖魚 / 魚病 / 栄養餌料 / 体質改善 / 養殖管理 / 病理学 / 生化学 / 代謝 |
研究概要 |
1.本研究ではTab.35に示すように、A〜Eの5つの目的範囲に大別した。A:疾病被害が多寡の海域における養殖条件とブリの尾鰭の形態-特に大値(TL-BL)/(CL-BL),肉眼的,病理学的,生化学的に比較研究を行なった。B:ブリの餌料と体質改善。病理学的には凍結餌料の投与効果(ブリ)、モイストペレット用魚粉の質が魚(コイ)に及ぽす影響を、生化学的にはモイストペレットをブリに与えた時の体質改善効果、ビタミン【B_1】と【B_6】の栄養状態の判定と要求量を明示した。体成分からみた体質と疾病-変敗脂肪酸添加餌料による中毒とグルタチオン添加効果、海藻成分の餌料への添加による体質改善を明らかにした。C:ブリ稚魚の類結節症に対する研究は、ビタミンEの餌料添加で本症の発病を抑止する体質改善効果が示され、本症病原菌の人工感染実験により類結節症の初期病巣や結節形成の機構が病理学的に解明された。D:ブリのみ、あるいは対照にコイを用い、生理学的に健康判断の基準を探索した。アミノ酸の魚体内変動、血液蛋白中のフィブリノーゲン分画手法、血清蛋白濃度と分画パターンの変化と魚種差、絶食時の体重と分画の変化と生命維持差を調べた。ブリ肝臓中の薬物代謝酵素(アミノピリンN-脱メチル化酵素)活性の季節変化と絶食等の影響を明示し、四塩化炭素投与で実験的に裏づけた。E:主に魚の感染症を病理学的に研究し、ブリのノカルジア症では人工・自然両感染例を比較し、ブリ稚魚のウイルス性腹水症については2研究から、電顕でウィルス粒子の確認を、他は餌料性中毒症との関連を示唆し、トラフグの口白症では大型神経細胞の核仁の変性等とウィルス粒子様物を発見し、マダイの奇病はその原因を明らかにできなかった。 2.以上の結果を示した表区分は、その区分を超えて、深い相互関係があり、専門を異にした研究者の協力で成果が得られた。 3.このような研究は今後も必要である。
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