研究概要 |
1.整数変数線形計画問題を解くための汎用ソフトウェア作成のための基礎研究: ここで計画している、大型0-1整数線形計画問題を解くためのソフトウェアは、基本的に(【i】)事前処理ルーチン、(【ii】)LP緩和問題処理ルーチン伊(【iii】)ファセット・カット・ルーチン、(【iv】)分枝限定法による数え上げルーチンの4つの部分からなるが、今年度は(【i】)と(【iii】)について作業を行なった。この部分を十分効率良く構成することができれば、これを(【ii】),(【iv】)に関する既存のルーチンと結合することによって、当初の目的は達成されるはずである。 2.特殊構造をもつ組合わせ最適化問題の効率的解法の研究: 昨年度以来の(ハイパー)マトロイド、オリエンテッド・マトロイド、サブモジュラ関数等の研究を継続し、様々な新成果を得た。とりわけ、二項関係と順序の概念の一般化、オリエンテッド・マトロイド上での最適化に関して良い結果が得られた 3.大型線形計画問題のための新解法の研究: 1984年にKarmarkarによって考案され、世界中を論争の渦に巻きこんだ、線形計画問題に対する非線形アプローチを改良し、単体法との比較を行なった。具体題な改良項目は、最適基底に入る変数の早期決定、最小2乗問題の近似解法の2つであるが、これによって中規模・稠密問題に対してきわめて良好な結果を得た。 4.不動点アルゴリズムをベースとする非線形最適化ソフトウェア作成のための研究: 昨年度作成した「SAM」パッケージを改良し、また利用者用マニュアルを作成した。このパッケージはすでに国内のいくつかの大学に配布済みである
|