研究課題/領域番号 |
59400005
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
広岡 公夫 富大, 理学部, 教授 (30029467)
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研究分担者 |
和田 晴吾 立命館大学, 文学部, 助教授 (30115969)
中島 正志 福井大学, 教育学部, 助教授 (70093440)
宇野 隆夫 富山大学, 人文学部, 助教授 (70115799)
秋山 進午 富山大学, 人文学部, 教授 (00126484)
酒井 英男 富山大学, 理学部, 助手 (30134993)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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キーワード | 地磁気永年変化 / 地磁気エクスカーション / 堆積残留磁化 / 地震活動による再磁化 |
研究概要 |
先史時代の地磁気永年変化を明らかにし、考古地磁気・古地磁気を用いて年代推定を行えるようにすることが本研究の目的である。その為に次の3点に重点を置き研究を進めた。1).先史時代の詳しい永年変化曲線を完成すること。2).永年変化が明らかにされている時代(過去2000年間)について、実際に年代推定を行ってみること。3).地磁気エクスカーションの様な大変動を捉えて地層の年代推定を試みること。 1)永年変化曲線。 大磯丘陵,南太閣山I遺跡の他、丹那断層など活断層トレンチ調査の行われた5地点で成層した地層から試料を得て、測定を行った。その結果、過去12000年間についての大略の永年変化曲線を得ることができた。それによると偏角は3000年B.P.,7000年B.P.頃に顕著な東偏があり、また伏角については5000年B.P.頃と6000-7000年B.P.頃が深いらしいことが判明した。 2)年代の推定。 稲作を行った田の遺跡の残留磁化(堆積残留磁化と思われる)は十分な精度で測定できることが判明し、時代を示す遺物の無い場合の考古地磁気年代推定が可能であることがわかった。また、活断層のトレンチ調査地点の試料の測定から、断層活動の際に再帯磁が起こることが明らかとなり、その磁化方向から古地震の活動年代を求めることができた。 3)地磁気エクスカーションを用いた年代推定。 ブリュンヌ正磁極期中の地磁気エクスカーションをとらえて、年代を推定する試みがなされ、宮城県馬場壇A遺跡および、明石西八木海岸の発掘調査地点で採取した試料を測定した結果、いずれもエクスカーションが見つかり、明石IV層がイナI・エクスカーション、馬場壇A遺跡の下位はブレーク・イベント或はビワIイベントである可能性が高いと考えられる。
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