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1985 年度 実績報告書

分子線エピタキシーによる化学進化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 59400010
研究機関神戸大学

研究代表者

伊東 敬祐  神戸大学, 理, 教授 (00030792)

キーワード化学進化 / 生命の起源 / アミノ酸 / 薄膜 / 分子ビーム
研究概要

1.前年度に製作した真空槽を用いて、【CH_4】,N【H_3】,COの混合ガス、又はメタノールとアンモニアの混合蒸気を分子ビームとして鉱物表面にふきつけ、同時に高周波放電又は熱電子によるイオン化で活性化させることで、アミノ酸(前駆体)生成反応を起させた。
2.基板物質として、粘土鉱物,雲母など珪酸塩鉱物の他に、宇宙空間により広く存在するグラファイトを用いて、粘土鉱物と変らないかそれより勝っている効果を得た。グラファイトは電顕観察等にも都合が良いので今後の実験はグラファイト基板を主とする計画である。
3.真空系に小型真空槽をつけ加えて、分子ビームと同時に金属蒸気を発生させて金属クラスターの触媒効果を調べた。未だ実験条件の制御が不十分で結論は得ていない。
4.粘土鉱物又はグラファイト表面にアミノ酸(前駆体)をエピタキシー成長させるのが本研究の主目的である。前年度よりエピタキシーの検出に電子顕微鏡による電子線回析を使って調べているが、未だに成功していない。アミノ酸は電子線下で極めて不安定なので、低角X線による解析を、カメラを作って計画中である。
5.エピタキシー実験の基礎として、アミノ酸そのものが雲母表面に薄膜としてエピタキシー成長する条件を調べた。そのために150度迄加熱可能な真空計を使用して、主要アミノ酸の蒸気圧を測定し、種々の温度での蒸着実験を行なった。この基礎実験でも、エピタキシーの条件は未だにつかめていない。
6.アミノ酸生成は反応生成物を加水分解して後、螢光反応を利用した高速液クロ分析によっているので反応生成物そのものが何であるかは不明である。これを調べるために反的型FFT赤外分光を用いて基板上の反応生成物の解析を進めている。感度及び同定法に問題があるが、基礎データを集めている段階である。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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