研究課題
一般研究(A)
「東南アジア法制の総合的検討」も本年度が最終年度であり、これまでの成果をまとめる作業を行なった。本研究の主たるねらいは、これまでほとんど研究されてこなかった東南アジア地域の法制度に関する基礎資料の収集・整理にあった。タイ・インドネシア・シンガポール・ブルネイ・香港などの諸国については、基本法令の収集を行なえた。また、マレーシアについては「法律雑誌」を収集することができた。これらの文献については、遂次整理のうえカード化の作業を進めてきている。これらについては、整理ができ次第、文献目録を作成し発表する予定である。さらに、国別に資料を収集・整理するだけでなくテーマ別にも資料の収集・整理を試み、「アジアの刑事司法」に関する基礎資料づくりを邦語の各種文献から行い、これについても文献目録を作成した。また、法制度の研究のうえで必要な各国の政治・社会・文化事情についての情報を獲得するために、アジア諸地域について欧文で書かれた論文について、(1)Journal of Asian Study誌等から文献をカード化し、文献目録を作成した。そして、インドネシアのゴシタ教授の協力で、同国の法制度に関連するいくつかの文献の収集・整理を行ない、これについても文献目録を作成した。いうまでもなく、これらのものが網羅的であるとはいえないが、「研究」のいとぐちとなればと考える。その他、アジアの少年非行及び少年法制についての比較研究を行ない、五九年度に、極東アジア犯罪防止研修所での合同セミナー、六○年度に、第四回アジア太平洋地域少年非行会議を開催し、少年非行・少年司法に関する貴重な情報の交換を東南アジアからの参加者と行なうことができた。
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