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1985 年度 実績報告書

超電導エネルギー貯蔵装置による電力系統安定化についての実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 59420028
研究機関大阪大学

研究代表者

村上 吉繁  大阪大学, 工, 助教授 (70029015)

キーワード超電導エネルギー貯蔵装置(SMES) / 系統安定化手法 / マグネットの充放電 / 有効(P)および無効電力(Q) / 長距離模擬送電系統 / 高調波除去用能動形フィルタ
研究概要

超電導エネルギー貯蔵装置(SMES)は、超電導マグネットと電力系統とのインターフェースに三相ブリッジ接続のサイリスタ変換装置を用いることにより、マグネットの充放電の有効(P)および無効電力(Q)を広い範囲内で同時かつ独立に制御できる。このP・Qの充放電を適切に行うことにより格段に系統安定化の効果を高めうる。研究分担者らは、詳細な系統解析とシミュレーションにもとづき、系統安定化のためのSMESの設置方策と制御方法を提案している。その成果にもとづき、複数個のSMESと発電機を含む長距離模擬送電系統を構成し、実系統に直ちに応用可能な系統安定化方式を開発し、実証することを研究目的とする。
60年度は前年度に引き続いて模擬電力系統を完成した。また超電導マグネット、電力変換装置、高調波除去用能動フィルタおよび、直接デイジタル制御装置より成るSMESシステムを開発し、模擬電力系統に接続して、SMESによる系統安定化特性を実験的に研究した。得られた結果は次のとおりである。(1)模擬電力系統は50万V/120Kmの送電線に対し、周波数帯域10Hz〜1.5KHzの範囲にわたって同一の周波数特性を得ることができる。(2)高周波除去用能動形フィルターを含むSMESシステムは進みより遅れの広い範囲の4象限領域にわたって有効・無効電力の充放電制御を行うことができ、また入出力波形の高調波歪率は上記の広い充放電制御範囲において数%以下に低減することができた。(3)このSMESシステムは模擬電力系統に接続し、特性を実験的に研究しながら開発した。すなわち模擬電力系統は開発において極めて有効な手段となっている。(4)SMESの計測および機器は模擬系統において実験と検討をくり返して開発を行ない、シミュレーション解析において仮定した特性を実現するまでに至っている。(5)シミュレーションで期待したSMESによる安定化効果を実証した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] IEEE Trans.on Power Delivery. 1巻-1号. (1986)

  • [文献書誌] Proc.of MT-9. 9巻. (1986)

  • [文献書誌] Proc.of MT-9. 9巻. (1986)

  • [文献書誌] 電気学会誌60-B122. 60-12. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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