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1985 年度 実績報告書

イオンモビリティースペクトロメトリーの開発とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 59430008
研究機関京都大学

研究代表者

波多野 博行  京都大学, 理, 教授 (00025222)

キーワードイオンモビリティースペクトロメトリー / IMS-QMS / 超臨界流体クロマトグラフィー
研究概要

前年度にひき続いて種々の化合物より生成するイオンについて、イオンモビリティーの測定、解析を行った。高級脂肪酸、芳香族酸或いはアミノ酸のエステル類または縮合多環芳香族、異節環状化合物等について、従来より用いられている窒素(負イオン測定には空気)及び新たに開発した二酸化炭素をキャリヤーガス及びドリフドガスとした系で正負のイオンピークを測定してその移動度と分子の形状について検討した。特に室温(25℃)で二酸化炭素中に於てメリシン酸のメチルエステル(分子量446)の正イオンが観測てれた。この場合イオンは8cmの長さのドリフトチューブの中を57ミリ秒かかって泳動したが、この140cm/秒は気相でドリフトチューブ中を泳動するイオンとしては報告されたものの中で最も遅い速度であった。
イオンモビリティースペクトロメトリーに於て、特異的、選択的な高感度検出を行なう為には、試料導入に伴う不純物の混入に起因する大きな妨害ピークを除去する目的と前段の分離法としてのミクロカラムの開発が極めて重要となる。そこでガス及び超臨界流体クロマトグラフィー用カラム及び分離システムの開発を行った。主として従来クロマトグラフィーで分離の困難であった異性体を分離する目的で、新しい固定相としてポリアクリルアミド系液晶を合成してキャピラリーカラムを開発した。これらのカラムを用いると極めて安定した特性と高い特異的分離能を達成することが可能となった。さらにカラムからの液相の漏出が極めて低いために二酸化炭素を移動相とする超臨界流体クロマトグラフィーへの適用が可能であった。
本研究に於て開発したIMS/QMS装置についてさらに改良を加えつつある。すなわちドリフトチューブの分離能を向上させるために温度がより均一に保てるようにチューブの構造を改良した。また測定するイオンピークの質量スペクトルの精度・感度の向上に努めた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 質量分析. 32-5. (1984)

  • [文献書誌] Anal.Chem.57-9. (1985)

  • [文献書誌] J.Chromatogr.331-1. (1985)

  • [文献書誌] J.High Res.Chromatogr.& C.C.8-8. (1985)

  • [文献書誌] Anal.Chem.58-2. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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