研究課題/領域番号 |
59430011
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
橋本 光男 茨城大, 理学部, 教授 (40000103)
|
研究分担者 |
藤縄 明彦 茨城大学, 理学部, 助手 (10143140)
木村 眞 茨城大学, 理学部, 助手 (20142226)
高橋 正樹 茨城大学, 理学部, 助教授 (20134166)
田切 美智雄 茨城大学, 理学部, 助教授 (50007829)
池田 幸雄 茨城大学, 理学部, 教授 (90114008)
|
研究期間 (年度) |
1984 – 1986
|
キーワード | マグマ / 残留ガラス片 / 変成帯 / ゼノリス / コンドライト |
研究概要 |
昭和59年度に導入されたX線マイクロアナライザは、本研究において、きわめて有効に活用され、多数の研究が行なわれ成果が公表された。以下に、それらをとりまとめて、簡単に述べる。 1.東北日本の第四紀火山においては、しばしば低アルカリソレアイト系岩石とカルク・アルカリ岩系岩石とが共存するが、それらの斑晶鉱物の組成変動は、それらが互に異ったマグマ進化径路をたどったことを示している。 2.九州大崩山花崗岩体では、斜長石と共存するカリ長石の晶出温度が、岩体内で垂直方向に変動することが明かとなった。 3.関東山地秩父帯の緑色岩中に残留するアンカラマイト質ガラス破片は、著しくFeとNaに富む特異な組成をもち、そのため低度変成作用において、リーベック閃石が生成する。 4.北海道日高帯南部では、緑色片岩相からグラニュライト相に及ぶ変成作用が解明された。また、角閃石ゼノリスとペリドタイトとの反応によって、Alに富む輝石を含むガブロ質反応縁の形成されたことが明らかとなった。 5.非平衡エンスタタイト・コンドライト中の不透明鉱物集合体は、Co、P,Si,Cr,Mn,Tiなどをふくむニッケル鉄から、いろいろな反応を通して生成されたものであり、鉱物の組成変動から生成温度や径路も推定される。 6.研究された3つのタイプ6コンドライトの生成温度は、鉱物内の拡散のちがいから、900℃〜540℃という巾広い値を示す。
|