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1985 年度 実績報告書

アモルファス金属超微粒子の生成と物性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 59430013
研究機関東北大学

研究代表者

増本 健  東北大学, 金材研, 教授 (20005854)

キーワード超微粒子 / アモルファス金属 / スパッタ / 磁性
研究概要

本研究はミクロン以下のアモルファス金属超微粒子をスパッタ技術を用いて作製し、その微粒子の物性を明らかにすることを目的とし、昭和60年の研究実績は次の通りである。
1) 超微粒子の生成方法と機構
59年度に購入したRFスパッタ装置(ANELVA SPF-332)を用い、主としてFe-B(20at%)合金ターゲットを用いてアモルファスFe-B超微粒子の生成実験を行なった。サブストレートとして有機ポリマー板を用い、逆スパッタにより表面に微細な凹凸を形成させた後、RFスパッタを行なった結果、一平方センチ当り約【(10)^8】個の超微粒子を2次元的に生成させることに成功した。微粒子は柱状晶に形成され、直径を約50〜500Å、長さを100〜2000Åの範囲でコントロールされた。この超微粒子の生成機構はターゲットから飛来するスパッタ原子の多方向性により樹氷の成長と同様な過程によると推論した。
2) 超微粒子の性状と熱的性質
Fe-B超微粒子についてX線回折を行なった結果、アモルファスであることが確認された。また、DSC分析により明暸な構造緩和と結晶化が検出された。結晶化温度はFe-B(20at%)バルク材の460℃より非常に低くなり、約310℃であり、粒子寸法が小さい程低下した。これは表面効果によると考えられる。
3)超微粒子の磁性
Fe-BおよびCo-B超微粒子の磁化、キュリー温度、保磁力などを測定した結果、著しい粒子効果が認められた。超微粒子の磁化とキュリー温度はバルク材より著しく低く、一方保磁力は著しく増大した。また、低温焼なましにより、保磁力はさらに増加し、バルク材の0.2エルステッドから1200エルステッドまで増大した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Proceeding of Rapidly Quenched Metals(RQ5). (1985)

  • [文献書誌] IEEE Transactions on Magnetics.Mag-21No.5. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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