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1986 年度 研究成果報告書概要

酵素機能を合成戦略に組み入れた立体選択的抗生物質の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 59430024
研究種目

一般研究(A)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関東京大学

研究代表者

大野 雅二  東大, 薬学部, 教授 (00111550)

研究期間 (年度) 1984 – 1986
キーワードPig liver esterase / 抗生物質の合成 / symmetrization-asymmetrization concept / retrosynthesis / ホーチミシン / リゾチシン
研究概要

1978年に生理活性天然物を合成するのに、酵素反応(分子に不斉中心を導入する)と有機合成を組み合わせることをはじめた。酵素として豚から得られるpig liver esterase(PLE)を用いることにより、基質特異性の壁を打破することができ、一般的合成法となり得ることを世界に先駆けて証明することができた。すなわち目標分子を有用抗生物質から選び以下のとおり逆合成的に合成戦略をたてる。
(1)かなり複雑な天然物でも、その分子の中に対称要素を求めて逆合成してゆくと、6対称面を有するジエステルにたどりつく。この思考プロセスをsymmetrizationと呼ぶことにする。
(2)ついで対称ジエステルを不斉加水分解して、分子全体を不斉中心とするハーフエステル(6→【C_1】対称への変換)とする実験プロセスをasymmetrizationと呼ぶ。
(3)ついでキラルなハーフエステルから標的分子を構築する。この全体のアプローチをsymmetrization-asymmetrization conceptと呼ぶ。
この方法論によって、61年度は、ホーチミシンの全合成、PLEの活性部位に対する作業假説の提出、さらには抗腫瘍性マクロリド・リゾキシンの重要部位の合成を行なった。本研究者らが過去8年間に展開してきたアプローチは、世界各国からの著名なシンポジウムの招待講演(Ciba Foundation Symposium,1984;第5回IUPAC国際有機合成会議、1985,B【u!¨】rgenstock Conference、1986,日本化学会秋季大会、1986など)を通じて成果を問うことができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 大野雅二編著: "酵素機能と精密有機合成" シーエムシー, (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 大野雅二,大村智編著: "抗生物質研究の最先端" 東京化学同人, (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Masaji Ohno: C. M. C.Enzyme Function and Organic Synthesis, (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Masaji Ohno, Satoru Ohmura: Tokyo Kagaku Dohjin. Recent Advances on Antibiotic Research, (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1988-11-09  

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