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1986 年度 研究成果報告書概要

長期不妊症乳牛の性ホルモン支配系の検討

研究課題

研究課題/領域番号 59440018
研究種目

一般研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関東京農工大学

研究代表者

星野 邦夫  農工大, 農学部, 教授 (40157011)

研究分担者 田谷 一善  東京農工大学, 農学部, 助教授 (60092491)
笹本 修司  東京農工大学, 農学部, 教授 (20014946)
森 裕司  東京農工大学, 農学部, 助手 (40157871)
SASAMOTO Shuji  Tokyo University of Agriculture and Technology
研究期間 (年度) 1984 – 1986
キーワード家畜臨床繁殖学 / 牛 / 雌不妊症 / 性腺刺激ホルモン / 性ステロイドホルモン / 診断 / 治療 / 直腸検査
研究概要

前年までの研究結果に基づき,本年度は長期不妊の乳牛に最も多い「授精はされるが受胎しない」すなわち授精後の黄体形成不全に対するホルモン療法プログラムを作成し,145頭の乳牛について野外試験を実施した。また,三か年の研究期間を通じて集積した多数の各種不妊症乳牛の臨床データ及び内分泌データを,多変量解析の方法を応用して解析し,内分泌的に裏付けのある生殖機能の臨床診断法の完成をめざした。その成績を以下に概説する。
1.授精後のホルモン療法の効果 授精が行われた発情日(day 0)から5〜7日(day 5〜7)後に人胎盤性性腺刺激ホルモン(水又は油性hCG)剤及び豚下垂体前葉性性腺刺激ホルモン(卵巣注射用APG)剤を投与し,対象個体のその後の臨床所見,妊否及び内分泌状態を調査した。その結果,授精後の黄体形成不全のものに,上記のホルモン剤(hCGは300iu,APGは2mg)を投与すると,受胎成績が著るしく向上すること,薬剤による効果の差はみられないが,投与日による有意な差があり,授精後のday5が最も効果的であることが明らかとなった。不妊期間の長短による受胎成績の相違はみられなかった。内分泌的には不受胎群に比して,受胎群ではすでにday10で血中プロゲステロン濃度の有意な高値がみられ,子宮の生存胚の識別がday10以前のかなり早い時期に行われることが示唆された。以上,長期不妊症牛に最も多い黄体形成不全に対する効果的治療の一つを作出することができた。
2.直腸検査を中心とする診断法の吟味 近年は超音波による生殖器の画像診断も可能となったが,野外での多数の不妊牛の診断には,今後も直腸検査が主力として用いられることに変りはない。本研究では,多数,多種の不妊症牛の内分泌的情報と臨床所見情報を多面的に分析し,客観的に総合化した臨床所見から血中のプロゲステロン及びエストロゲン濃度の推定と,さらに各種の卵巣状態の判別を可能とした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 笹本修司: "牛卵巣嚢腫の発生機序の解明とその診断法の検討 昭和58〜60年度農林水産業特別試験研究費補助金による研究報告書,第2編" 笹本修司, 67(33 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Ono K; Matsuura K; Mori Y; Hoshino K: Sasamoto S; Hoshino K; Taya K; Mori Y; Watanabe G; Hoshi K: "Clinico-endocrinological observations on ovarian cyst in dairy cows treated with 10,000 I.U. of Water-soluble hCG." "Studies on etiology and diagnosis of bovine ovarian cysts." J.Veterinary Clinic. Grant-in-aid from Ministry of Agriculture, Foresty and Fishery (1983-1985). 284. 23-30 1-67 (1987)(1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1988-11-09  

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