• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

センダイウイルス(HVJ)の活性化酵素変異株によるマウス感染防御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 59440034
研究機関神戸大学

研究代表者

本間 守男  神戸大, 医学部, 教授 (10004566)

研究分担者 村上 勇  神戸大学, 医学部, 助手 (60107951)
キーワードHVJ / センダイウイルス / プロテアーゼ変異株 / マウス感染防御 / トリプシン / キモトリプシン / 同居感染 / 遺伝子解析
研究概要

本研究は、ほぼ当初の計画に沿って順調に進んでいる。
1.TR株及び野生株の同居感染実験
C3H及びDBA/2の4週令♀マウスに、250HAのTR-5及び野生株ウイルスを経鼻接種し、感染後1日から6日迄の間、これらのマウスと正常マウスとを同一ケージ内に同居させた。野生株ウイルスの場合は、感染マウス1匹に対して正常マウス5匹の割合で、TR-5の場合は3匹対3匹の割合で同居させた。感染が伝幡したか否かは、同居開始4週間後に、各マウスのHI抗体価を測定する事により判定した。その結果、TR-5では、4つのケージ全部で同居感染は見られなかったが、野生株の場合は、DBA/2マウスでは使用した3ケージ全例のマウスに同居感染が見られた。但しC3Hマウスでは2ケージ中1ケージのみに、5匹中3匹に同居感染が見られた。
2.TR株接種による感染防御の持続期間
DBA/2マウスにTR-5株の0.5HAを経鼻接種後、2ケ月おきに野生型ウイルスを攻撃し、感染防御能の消長を見た。実験はなお継続中であるが、8ケ月迄は完全に防御したが、10ケ月後では約半数(3/7)が死亡した。
3.プロテアーゼ変異株(TR-2,TR-5)のトリプシン抵抗性発現機構TR-2およびTR-5のF遺伝子を決定し、これを野生株のそれと比較した。その結果、TR-2およびTR-5ではF蛋白の109位のAsnがAspへ、116位のArgがIleへと変異していた。TR-5から分離した、トリプシン感受性のrevertantでは、116位のIleのみがArgへとback mutationしており、これらのことから、TRのトリプシン抵抗性はF蛋白のCleavage Siteである116位のArgの変異により引き起こされたものであると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊藤正恵: Journal of General Virology.

  • [文献書誌] 本間守男 eds.(A.L.Notkins;M.B.A.Oldstone,): "Cleavage site mutant as a potential vaccine.In "Concepts in viral pathogenesis II"" Springer-Verlag,New York., 388-393 (1986)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi