研究概要 |
第1班:Bio-NMR の開発;【H_3】【po_4】のファントムを用いた【^(31)p】のMRI(Magnetic,Resonance Imaging)に成功したが 半面、現時点で良いS/N比を持つ31P-NMR spectrogramを脳の任意の場所から取得するためには約7.4Teslaという高磁場が必要であることも判明した。また【!^H】-MRIにてWaterとFatを分離イメージングするいわゆるchemical shift imaging の予備実験に成功した。これらの成果については、1985年9月ハンブルグで行われた第13回世界神経学のシンポジウムで発表されたFunctional Mapping of the Brain in Vascular Disorders(Springer-Verlag, 1985)の単行本にまとめられている。 第2班: chrono-ARGの開発;本技法を用い正常および虚血ラットで予備的に行われたARGのデータを本研究費(昨年度分)にて入手した画像解析装置を用い処理中である。本技法の開発に関して Johoku J exp.Med.に投稿発表した。この中で虚血脳急性期における糖代謝の時間的変化をARGにて画像として把えることに成功したことを述べている。 第3班:Activation ARGの開発;Proton beamのターゲットの照射条件等の基礎的検討を終了し、その成果を1985年6月ルント(スェーデン)で行われた第12回国際脳循環代謝学会にて発表した。現在は、さらにその応用として、ネズミ脳切片にて実験を行ない、脳切片の水の分布をARG的に 出することに成功している。つまり従来の方法では把えることの困難であった内因性の水の分布を画像として示すことが可能となった。
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