研究分担者 |
井上 進 京都大学, 人文科学研究所, 助手 (40168448)
江田 憲治 京都大学, 人文科学研究所, 助手 (80176768)
梅原 郁 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (00027541)
竹内 実 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (80027557)
小野 和子 三重大学, 人文学部, 教授 (70027530)
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研究概要 |
1.本研究のうち、前近代の研究を担当したグループは、昭和59、60年度以来作成・点検・補遺にあたってきた『雍正しゅ批諭旨』総合索引(カード12万枚)を完成させた。これについては小野が「雍正しゅ批諭旨索引稿について」を発表し(『東洋史研究』45-3)、これが中国政権構造の解明に寄与するのみならず、制度史・社会経済史の研究にも大いに貢献するであろうことを論じている。さらに前近代担当グループは、前年に引続いてこの索引等を利用して研究にあたり、小野・井上は雍正期を中心とする明清時代の政治・思想史を、梅原・堀川は制度・社会史の研究を分担、4月14日,7月7日,9月22日,12月2日に研究会を開催し、小野,堀川,梅原,井上がそれぞれ研究を報告した。そこでは明清期の中国政権構造の諸側面ー社会経済制度における土地制度・商業政策,思想統一政策,君主独裁制などが討論され、個別的な研究(例えば小野「張居正と山西商人」『東方学報』58)も発表されている。2.本研究の近代担当グループは、「イギリス外務省保存記録F.0.371文書」の1926年度分の目録を完成させ、さらに旧陸軍省文書「密大日記支那情報」(大正12-15年)の目録をも完成させた。近代担当グループは、これら目録のほか収集した日本・中国の新聞・雑誌および档案などの第一次資料を利用し、狭間・江田は軍閥期中国の政治史を、竹内は社会史を、古屋・山本は外交史の各分野を担当、4月25日,6月13日,9月26日,10月31日,12月5日に研究会を開催、狭間,江田,古屋,竹内,山本がそれぞれ研究を報告した。各人がテーマとしたのは軍閥政権の政策、諸軍閥間の相互関係、外国列強と諸軍閥との関係、軍閥打倒をめざす革命・民衆運動等があり、各々その成果を個別的研究(例えば狭間「孫文思想における民主と独裁」『東方学報』58)として発表している。3.前近代・近代の両グループは、7月25日,12月19日に研究会をもち、成果を討論した。
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