研究概要 |
1.カンラ石,斜方輝石,ザクロ石の熱力学的性質をこれら3相を含む岩石に応用して、その平衡温度圧力を推定する方法を確立した。 2.上記地質温度計圧力計に単斜輝石を組込むために、CaO-FeO-MgO-【Al_2】【O_3】-Si【O_2】系におけるカンラン石斜方輝石単斜輝石ザクロ石4相間の相平衡実験を行った。高圧低温で合成したものと同様な出発物質(EDPシリーズ)について、50キロバール900,1100,1300,1500℃の条件で実験を行った。逆反応実験については、現在実験を遂行している。単斜輝石とザクロ石との間におけるFe-Mg分配が最も温度に敏感である。現在、これら4相間の元素分配平衡の熱力学的解析を行っているところである。 3.高マグネシウム安山岩の溶融実験を行った。香川県五色台地域の安山岩類は、上部マントル(30〜60kmの深さ)で1060℃〜1230℃の条件のもとで生成し、カンラン石と斜方輝石とからなるカンラン岩(ハルツバージャイト)と共存できる。
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