研究課題/領域番号 |
59460086
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
鮎川 恭三 愛媛大, 工学部, 教授 (30036230)
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研究分担者 |
高畑 伸 愛媛大学, 工学部, 助手 (70127900)
越智 順治 愛媛大学, 工学部, 助教授 (00036245)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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キーワード | 管内流 / 固液二相流 / 乱流 / 組織的構造 / 濃度分布 / 流体中の粒子運動 |
研究概要 |
1.管内の乱れ構造のうち乱れエネルギの生成,拡散に重要な役割を果し、固体粒子の混入の際濃度分布形成に関与すると推測される組織的構造の一つejectionについて、壁面と垂直方向への進入深さの確率密度分布を調べ、単相流に比して二相流は進入深さが小さく、平均値まわりの標準偏差が小さい。」2.ejection発生の際の固体粒子の進入深さは流体のそれよりさらに小さい。」3.中立浮遊固体粒子の流体と粒子の相対速度についての運動方程式は、ストークス抗力とBasset項を含む微精分方程式となるが、この方程式には厳密解があり、Basset項が重要な役割を果たす時固体粒子の緩和の経過は、ストークス抗力のみを考えた際の時間tに対する指数関数型とは異なり、初期には【t^(-(1/2))】展開となり、t→∞では【t^(-(1/2))】の型となる。 4.上記の結果を用いて、進入深さを検討した結果、固体粒子と流体との進入深さの差は、固体粒子のこの緩和の経過によること、また、二相流と単相流の進入深さの差は固体粒子の運動に伴う反作用力によることが推定できる。 5.ejection進入速度の確率密度分布を調べた結果、壁近傍では分布は複数のピークを有しており、從来から主張しているejection発生機構に2種類の異ったものが存在する可能性を示唆している。」6.固体粒子運動のシュミレーションモデルとして、これによる濃度分布形成を簡単に表わし得るモデルを作成した。本モデルは、乱流拡散のうちejectionを周期的に変化する壁に垂直な方向への対流項として分離するものである。」7.このモデルによる計算結果と実験を比較した結果、壁近傍領域での濃度分布を比較的良く表わし得ること、鉛直方向分布では進入速度と終速度が同程度の場合でも重力の影響が顕著であること、水平方向分布では管中央部での濃度分布は、このモデルでは表わし得ないことが判った。また、濃度分布のゆらぎについても検討した。
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