• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 研究成果報告書概要

FHWロール外殼ニハード鋳鉄のオーステナイト等軸晶化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 59470053
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 金属加工
研究機関早稲田大学

研究代表者

堤 信久  早稲田大, 理工学部, 教授 (80063171)

研究期間 (年度) 1984 – 1986
キーワードニハード鋳鉄 / ニオブ(Nb) / チタン(Ti) / 等軸晶 / デンドライト・アームスペーシング
研究概要

FHWロール外殻に用いるニハード鋳鉄は、高硬度で耐摩耗性に優れることのほか、発生した亀裂の伝播抵抗が大きいことが要求される。本研究はNb及びTiを単独あるいは複合添加し、初晶デンドライト組織を微細化し、等軸晶化をはかるものである。FHWロールの外殻ニハード鋳鉄の凝固・冷却条件をシミュレートする目的で、第1には底部にチル金型,鋳型に保温スリーブを用い、上部に発熱剤を用いる鋳型を用いて0〜1.2%Nb,0〜1.5%Ti及び1.5%Nb含有溶湯に0〜0.5%Tiを添加した溶湯を注入して、その凝固組織を調べ、第2には一方向性凝固装置を用いてG=10.1℃/mm,R=200mm/n及びG=12.3℃/mm,R=70mm/nの冷却・凝固条件にてTi0.005〜0.68%,Nb0.005〜0.62%したニハード鋳鉄の凝固組織を観察した。第1の実験ではNb単独添加系列,Ti単独添加系列及び1.5%nb含有溶湯へのTi添加系列のいずれにおいても、その添加量の増加にともない、1次,2次アーム・スペースシングが微細化し、また初晶オーステナイトの核生成を示すパラメータとしてのセル集団数が増加する傾向が認められた。またチル面から鋳魂上部への方向性のある柱状晶の成長も、Nb,Ti添加により凝固の初期の段階で、デンドライトの成長が阻止され、等軸晶が生成され易くなることが、明らかになった。第2の実験では、方向性凝固を行った場合、Ti添加加試料では1次,2次アーム・スペーシングを調べた結果、1次アーム・スペーシングの微細化とセル集団数の増加が認められたが、2次アーム・スペーシングは大きな変化はなかった。Nb添加試料ではセル集団数のわずかな増加が認められ、これらの変化はNb,Tiの添加による介在物の生成が大きく影響するものと考察された。EPMA分析によりこれらの介在物はTi(C,N),Nb(C,N)で、Ti添加では介在物の生成量が添加量にともない増加するが、Nbは0.5%前後でこの生成が著るしくなることが認められた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 堤信久,中野和則: 鋳物、第105回講演大会講演概要集. 69 (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 堤信久,中野和則,岡部和久: 鋳物、第107回講演大会講演概要集. 79 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 堤信久,中野和則,岡部和久: 鋳物.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Nobuhisa TSUTSUMI , Kazuhisa OKABE , Kazunori NAKANO: "The Influence of Titanium and Niobium Alloying on the Micro-Structure of Ni-Hard Cast Iron" IMONO (Journal of Japan Foundrymen's Society).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 1988-11-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi