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1986 年度 実績報告書

カキの脱渋性と品種分化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 59480035
研究機関京都大学

研究代表者

杉浦 明  京大, 農学部, 助教授 (00026379)

キーワードカキ / 脱渋性 / 種子 / エタノール / 品種分化 / アイソザイム
研究概要

栽培ガキの品種はその脱渋の様式及び程度に応じて完全甘、完全渋、不完全甘、不完全渋の4群に分類される。本研究は脱渋と関係の深い種子のエタノール生成に関与するアルコール脱水素酵素活性を調査するとともに成葉の酵素タンパクのアイソザイム分析を行い、脱渋性と品種分化との関連を明らかにしようとしたものである。
1).上記4群に属する32品種(完全甘9,完全渋7,不完全甘10,不完全渋6)について成熟果より採種し、常法により2月まで層積貯蔵したのち、胚乳のアルコール脱水素酵素活性を測定した。その結果、完全甘、完全渋の品種群で概して高い活生をもつ品種が多く、逆に不完全甘、不完全渋の品種群ではやや低い活生をもつ品種が多い傾向がみられた。しかし、その差は小さく、アルコール生成能の差異を説明できるかどうかさらに検討を要するものと思われた。
2).成葉について8種類の酵素のアイソザイム分析を行ったところグルコースクオスフエート・イソメラーゼ(GPI)とリンゴ酸脱水素酵素(MDH)できわめて鮮明なザイモグラムが得られたが、他の酵素ではテーリングを示したり、活性を示さないものが多かった。そこで163品種についてGPIとMDHの分析を行ったところGPIでは24種類のバンドパターンが得られ、この酵素のみで6品種の同定が可能であった。他方、MDHはGPIに比べてバンドの変異が小さく、3種類のバンドパターンが得られたのみで、この酵素だけで同定可能な品種は存在しなかった。しかし、GPIとMDHを組合せることによりさらに12品種の同定が可能であった。これら2酵素のバンドパターンと脱渋性との間には一定の傾向は認められなかった。

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公開日: 1988-11-08   更新日: 2016-04-21  

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