研究課題/領域番号 |
59480440
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質生物化学
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研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
矢原 一郎 臨床医総研, その他, 研究員 (60109957)
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研究分担者 |
原田 記子 (財)東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部, 研究員 (70124485)
松崎 文雄 (財)東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部, 研究員 (10173824)
飯田 秀利 (財)東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部, 研究員 (70124435)
小安 重夫 (財)東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部, 研究員 (90153684)
飯田 和子 (財)東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部, 研究員 (40151229)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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キーワード | 細胞増殖 / チューブリン / ミクロチューブル / アクチン / 細胞容量 / 熱ショック蛋白質 / 突然変異株 / エノラーゼ |
研究概要 |
1.マウスβチューブリン・アイソフォームの研究 チューブリンのアイソフォーム組成がミクロチューブルの構造と機能を決定する主要な因子か否かを検討した。その結果、マウス・リンフォーマL5178Y細胞では、酸性のβ2チューブリンの発現がその重合度を相対的に低下させる原因となっていることを明らかにした。L5178Y細胞に発現するβチューブリンのCDDNAのクローニングをはじめ各種実験結果によって、β2チューブリンはβ1aをコードする一対の染色体遺伝子の一方がアミノ酸1チャージ分の変異した産物である可能性が示唆された。 2.アクチン・ロッド形成の研究 アクチン繊維の超構造(ストレスス繊維、ネットワーク等)に変化をもたらす細胞外要因として、イオン(カチオン,アニオン共に)組成,浸透圧,熱ショックを同定した。細胞質アクチン・ロッド形成の場合、いずれの条件も細胞容量の減少を介して変化が起こることが示唆された。アクチン・ロッドはアクチン繊維の束であるにもかかわらずアクチン結合物質ファロイディンと結合しない。これは、コフィリンというタンパク質がファロイディン結合部位をブロックしているためであることを明らかにした。 3.熱ショック・タンパク質の機能 酵母熱抵抗性に関与すると考えられるHSP48が解糖系酵素エノラーゼの1型であると同定した。CHO株細胞より熱ショック抵抗性変異株を単離したところ、親株よりHSP90の含量(合成量も)が5〜10倍高かった。このHSP90を精製し、抗体を作った。これを利用して蛍光抗体法で細胞内分布を調べたところ、膜ラッフルに局在した。HSP90がアクチン結合能を有する可能性を調べたところ、そのとうりであった。
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