研究課題/領域番号 |
59510040
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
豊嶋 秋彦 弘前大, 国立大学(その他), 講師 (60113817)
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研究分担者 |
細川 徹 東北大学, 医学部, 講師 (60091740)
清 俊夫 弘前大学, 教育学部, 助教授 (80003672)
芳野 晴男 弘前大学, 教養部, 教授 (40003222)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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キーワード | 大学生 / 適応 / カレッジ・ソーシャリゼーション / 青年の時代的変容 / 不本意感 |
研究概要 |
適応構造の分析と重回帰分析による適応過程予測因の検討は「研究成果報告書」ためになされたので、「研究成果報告書概要」の1,2-1)にゆずり、ここでは触れない。ここでは本年度中に学会発表した成果を中心に報告する。 1.学業達成を規準とする社会適応の予測因:入学直後時点での対家族関係の良さ・高校期の制度的活動(学業及びクラブ活動等)への関与度・偏差値よりも学業適性を重視した進路先選択・大学学業への関与意欲が取得単位数とプラスに関連する。しかし、サークル関与意欲や所属への満足感は抑制変数になる。また、過剰な社会適応を示す層では、自己肯定度が低く、補償として学業に過渡に関与すると示唆された。1年次末までの生活体制と学業達成との関連性でも、家族及び学業への積極的係わりがプラスに関連するほか、先輩との交流がプラス、サークルへの関与度がマイナスに関連する。過剰な社会適応を示す層では、交友領域や生き方確立への関与度、自己肯定度が低くなり、SAもやや不良になる。 2.社会適応の予測因と適応感の予測因との関係:双方の適応にとって、高校期の制度的活動への関与、家族との密な関係、学業への積極的構え等がプラスの予測力をもつが、自己及び所属の肯定、大学での交友・サークルへの関与度は、1年次末のSAにはプラスに、1年次末の学業達成にはマイナスに関連する。なお、SAは1年次末の学業達成を予測させない。 3.面接による適応化発生メカニズムの検討:今年度は学業領域での困難を契機とする不本意感を不良なSAの解消過程が検討された。(1)教官や先輩をモデルに生活体制を調整、又は将来そうしょうとの構えの形成、(2)遊び中心の雰囲気が支配する学部・科の場合、主流学生よりも高い水準の学業達成行動をとる、という機制が解消を導く。
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