研究課題/領域番号 |
59550636
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
西久保 忠臣 神奈川大学, 工学部, 教授 (20120967)
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研究分担者 |
飯沢 孝司 神奈川大学, 工学部, 助手 (60130902)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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キーワード | 相間移動触媒 / 高分子反応 / ビニルウエーテル基 / 脱離反応 / 置換反応 / 光カチオン分解反応 / 光マイケル付加反応 / 光学活性高分子 / NーアセチルーLーシスティーン残基 / ポジ型フォトレジスト / ネガ型フォトレジスト |
研究概要 |
本研究においては相間移動触媒法を用いたポリマー側鎖へのビニルエーテル基の導入と得られたポリマーの機能化・応用について研究を行なった。 はじめにポリエピクロロヒドリン(PECH)とKOHやtーBuOKの反応によるビニルエーテル基の導入について詳細に検討を行なった。本反応により得られたポリマー(Pー1)は、はじめの予想に反して、ビニルエーテル基のカチオン重合による架橋反応ではなく、主鎖の切断が進行することが明らかとなった。このことから新しいポジ型レジスト材料への応用が期待される。したがって、Pー1のガラス転移温度(Tg)の上昇を目的として、ポリマー側鎖にビニルエーテル基の他に剛直でかさ高い置換基の導入について検討を行ない高いTgを有するポリマー(Pー3)を合成した。このポリマーは光カチオン重合開始触媒を用いると分解するばかりでなく、ビスアジド化合物やジチオール化合物との光反応では架橋反応が起ることから、架橋剤や触媒を選択することにより、ネガ・ポジ両方の機能を有するフォトレジストへの応用が期待される。さらに溶液中のPー1とチオール化合物の一種であるNーアセチルシスティーンとの光反応により側鎖に光学活性なアミノ酸残基を有するポリマーを合成することに成功し、光学活性化合物の分離膜等への応用が期待される。 さらに相間移動触媒法のはじめての試みとして、高分子アニオン;ポリ(ビニルフェノール)と2-クロロエチルビニルエーテルとの置換反応によるポリマー側鎖へのビニルエーテル基の導入についても検討を行なった。反応率はビスアジド化合物との光反応によりネガ型のレジスト材料へ応用できることも判明した。
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