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1985 年度 実績報告書

聴覚障害児教育用補聴システムの設計・試作とその実践的評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 59810005
研究機関筑波大学

研究代表者

星 龍雄  筑波大学, 国立大(その他), 教授 (70015791)

キーワード補聴器 / 集団補聴器 / 聾教育 / 聴覚活用
研究概要

相互通話式集団補聴器は、教師の意図する音・音声情報を効率良く周囲の音に妨たげられることなく、しかも生徒同士の音声によるコミュニケーションを可能にした聴覚障害児教育用の装置である。
生徒同士の音声による相互交信が可能になったことにより、他児の話を良く聞く傾聴態度、話す順番をちゃんと待つなどの社会面での向上が顕著であった。
上記の装置は、しかしその出力にループ(誘導コイル)を用いて磁気出力を利用するもので、その使用にはループ敷設が必要となり、学級は固定せざるを得ず、授業の展開によって他の学級との合同授業、屋外での指導などには使用できなかった。
ループ方式に代りFM電波を用いれば、ループ敷設がないため設置場所を選ばず、より教育現場の要求に応じたものとして有効なものとなる。FM式相互通話式集団補聴器はこのために開発されたものである。
本装置は複数学級での合同用であり、当面は2学級(16人)の生徒に対応させるものであり、筑波大学附属聾学校幼稚部で実験的に使用してみた。使用した場面は合同リズム指導、集会、各種の発表会である。
実験的使用の結果、1学級のみの使用に比し、生徒の数が多い大きな集団での行動、発言、傾聴態度等の社会面での向上が著しかった。
今後は更に大集団(例えば全校生徒)でも使用可能な装置の開発が待たれる。
また、家庭用の装置も実験学級の生徒分を整備した。これにより親の声、テレビの音声、テープの音声等を確実に彼らの耳で受聴させることができ、学校だけでなく家庭でも聴覚障害児の聴覚活用を促すのにより効果が上った。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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