研究課題/領域番号 |
59840013
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天然物有機化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平田 敏文 広島大, 理学部, 助教授 (80033926)
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研究分担者 |
青木 正 鈴峯女子短期大学, 教授 (40112164)
浜田 博喜 岡山理科大学, 理学部, 助手 (10164914)
宗貞 清貴 広島大学, 理学部, 助手 (30166235)
谷口 研至 広島大学, 理学部, 講師 (10163627)
菅 隆幸 広島大学, 理学部, 教授 (00033811)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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キーワード | 植物培養細胞 / 生化学的物質変換 / 有用物質生産 / 立体特異的酸化還元 / 鏡像体選択性 / 酸化還元平衡 / 反応のシミュレーション / 茎頂培養 |
研究概要 |
植物培養細胞において営なまれている生化学反応を大規模の生産システムによる物質生産に結びつけるためには、細胞の物質生産・変換機能に関する基礎データの蓄積と生産技術の開発が必須である。本研究においては、植物培養細胞に潜在する物質生産・変換機能の解明とその体系化,それらの機能を活用するための応用研究,および有用な培養細胞株の開発を行なった。 1.タバコ培養細胞はカルボニル基のα位を立体特異的に水酸化すること、カルボニル基に隣接した炭素-炭素二重結合を立体特異的に還元すること、さらに鏡像体選択的に酸化,還元および加水分解反応を生起することが明らかになった。 2.タバコ培養細胞において生起するアルコールとケトン類との間の酸化還元の平衡の偏りや反応速度は、ケトン類のカルボニル炭素のNMR化学シフト値とよい相関性を示すことがわかった。したがって【^(13)CNMR】化学シフト値を参照することによって、培養細胞において起っている酸化還元反応の経時変化を予測できることがわかった。 3.ショウガやハッカの茎頂培養によって得られた小植物体の精油組成は基本培地の種類とオーキシン濃度に著しく影響されることがわかった。このことより、培地とオーキシンをコントロールすることによって望まれる精油成分を多量に含有する小植物体を培養できる可能性が示唆された。
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