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1985 年度 実績報告書

放送衛星を用いた時刻と周波数の精密遠隔比較システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 59850055
研究機関北海道大学

研究代表者

小川 恭孝  北海道大学, 工, 助教授 (70125293)

キーワード時刻 / 周波数 / 精密遠隔比較 / 放送衛星 / 同期パルス / カラーサブキャリア / ドップラシフト / 標準供給
研究概要

テレビジョン(TV)信号に含まれている同期パルスとカラーサブキャリアを用いることにより、時刻と周波数の精密遠隔比較が可能である。本研究は、放送衛星経由のTV信号を仲介とした、時刻と周波数の精密遠隔比較システムを構築することを目的としたものである。本年度は、前年度に作製した測定システムを用いて放送衛星を介した時刻と周波数の比較実験を実施した。これにより得られた主なる結果は以下の通りである。
1.北海道大学(札幌)と郵政省電波研究所(東京)との間で時刻比較実験を行った。その結果、放送衛星が静止軌道付近を漂動することにより、札幌と東京におけるTV信号の遅延時間差が約24時間を周期として5μsec程度変化することが明らかになった。このことから、簡易な、衛星軌道予測プログラムを用いると、札幌〜東京間で数μsecの時刻比較精度が得られると予想される。更に、高精度の軌道予測プログラムを使用することにより、数十nsecの比較精度が期待できることが明らかになった。
2.北海道大学,鹿児島大学(鹿児島),九州東海大学(熊本)の間で周波数比較実験を行った。その結果、札幌〜鹿児島間で【10^(-10)】台の誤差(Δf/f)が生ずることが明らかになった。この誤差は、放送衛星の漂動に起因するドップラシフトの値が北海道と九州でかなり異なるために生ずるものである。一方、鹿児島〜熊本間では、ドップラシフトの差によると思われる誤差はほとんど認められなかった。これは、両受信地点が地理的にかなり近いので、ほぼ等しいドップラシフトを受けるためである。更に、北海道〜九州間においても衛星の軌道予測値を用いて補正することにより、【10^(-11)】台の周波数比較精度が実現できると予想される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 昭和60年度電気関係学会北海道支部連合大会. 13. (1985)

  • [文献書誌] 昭和60年度電気関係学会北海道支部連合大会. 14. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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