研究分担者 |
本田 義興 久留米工業高等専門学校, 金属工学科, 助手 (10044281)
伊藤 普 久留米工業高等専門学校, 金属工学科, 教授 (10151531)
小平 一丸 久留米工業高等専門学校, 金属工学科, 教授 (90178351)
HONDA Y. Assistant, Metallurgical Engineering Kurume College of Technology
ITO H. Professor, Metallurgical Engineering Kurume College of Technology
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研究概要 |
本研究の目的は、ニューセラミックスと鉄系材料を種々の方法で複合化する接合技術を確立し、高耐摩耗材料を製造することであり、得られた成果は次のようである。 (1)鋳ぐるみ法による複合材料の製造 炭化物系セラミックを主成分とするWC基サーメットは普通鋳鉄及びCr=15%までの高Cr鋳鉄とはよく接合するが、27%Cr鋳鉄では溶湯表面での【Cr_2】【O_3】薄膜の生成が原因で接合性が低下した。しかし、前処理としてサーメット表面にNi-P合金メッキを施すことにより、接合性を改善することができた。WC基サーメットの接合部には異常相が生成し、接合は異常相を通じて起るFe,CrおよびCoの相互拡散によることが判明した。一方、TiC基サーメットは溶湯のCr量に関係なく、27%Cr鋳鉄まで良好な接合を示し、接合部における異常相の生成は認められなかった。 (2)溶浸法による複合材料の製造 WCおよびTiCセラミックを主体としたサーメットSkeltonに高Cr鋳鉄を溶浸した複合体を製造することができた。両溶浸複合体の硬さは両基サーメットより低いが、さらにそれらを高Cr鋳鉄溶湯で鋳ぐるむ場合、大幅に接合性が改善されて複合化が容易になった。 (3)溶射法による複合材料の製造 鋼材表面に形成されたCrBセラミックを主成分とする溶射皮膜は加熱拡散処理により両材料境界部に合金相を生成して接合した。合金相幅は加熱温度及び保持時間の増加とともに増大し、皮膜中の硬質化合物(CrBとW-Si)は加熱温度の上昇により粗大化した。 (4)半溶融加工法による複合材料の製造 VC,【Cr_3】【C_2】セラミックスとFe-Cr-Ni合金溶湯の組合せおよびNbC,WC,VCセラミックスと高Cr鋳鉄溶湯の組合せがよく、中でもFe-27Cr-3.6C-5Mo-1Ti-10NbC-5WC-5VC系複合材料の耐摩耗性は27%Cr共晶鋳鉄の4〜5倍優れていた。
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