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1985 年度 実績報告書

広宿主域ベクターを用いた有用酵素生産法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 59860009
研究機関東京大学

研究代表者

矢野 圭司  東京大学, 農, 教授 (10011842)

キーワード広宿主域ベクター / 遺伝子クローニング / 酵素生産法
研究概要

1.有用酵素遺伝子のクローニング
幾つかの有用酵素の遺伝子のクローン化を試みた結果、n-alkane資化に関する初発酸化系酵素群の遺伝子のクローニングに成功した。まず、n-alkaneの資化能を宿主菌に付与するCAM-OCTプラスミドを保持するPseudomonas putida(P.putida)株の全DNAから広宿主域コスミド・ベクターを用いて大腸菌でジーン・バンクを調製した。このジーン・バンクを用いてn-alkane初発酸化系に変異を持つCAM-OCTプラスミドを保持するP.putida株に対して相補性試験を行い、初発酸化系酵素群の遺伝子をクローン化した。一方、変異株やクローン化した遺伝子を用いた解析により、n-alkane初発酸化系酵素群が同時にアルキルベンゼンの初発酸化にも関与することが示唆された。クローン化した遺伝子群が支配する酵素の極めて広い特異性が示唆されたことになり、その有用性を示すものと考えられる。また、その他の有用酵素についての研究も進んでおり、赤色酵母Rhodotorula glutinis由来の菌体外酸性プロテアーゼの一部アミノ酸配列を解明した。
2.広宿主域ベクターの改良
既に広宿主域プラスミドベクターpMF31(Ap,Cm,Tc,13.2kb)ならびにpMF40(Ap,Tc,11.6kb)を素材として更に改良を加えてプロモーター検索用ベクターを開発した。即ち、pMF40をPstIとBamHIで切断して得られる大きい断片にpPV33HのPstI-BamHI小断片を連結してpMF50を作成した。pMF50(Ap、11.6kb)ではテトラサイクリン耐性遺伝子の上流のEcoRIあるいはHindIII部位に插入したDNA断片にプロモーター活性があれば、その活性の強さに応じてテトラサイクリン耐性が発現することになる。広宿主域ベクターであるので、Pseudomonasを始めとして大腸菌以外のグラム陰性菌において特異的に活性を持つプロモーターの検索が可能であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Agricultural Biological Chemistry. 49-9. (1985)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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