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1985 年度 実績報告書

マウス細胞によるヒトインターフェロンの大量生産法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 59870010
研究機関東京大学

研究代表者

長田 重一  東京大学, 医科研, 助手 (70114428)

キーワードウシパヒローマウィルス / マウスC127細胞 / ヒトインターフェロンα,γ / 糖タンパク質 / モノクローナル抗体
研究概要

本研究では、ウシパピローマウィルスをベクターとして、クローン化したヒトインターフェロン(IFN)-αや-γ遺伝子、並びに、他のリンフォカインタンパク質を構成的に効率よく、分泌生産するマウス細胞の樹立を計画した。
本年度は、59年度の本研究で確立されたヒトIFN-γを高能率で生産するマウス細胞株を 無血清培地で、3〜10lの規模で培養した。 この培養液より、ヒトIFN-γを天然のIFN-γを精製するのに用いられた方法、あるいは抗IFN-γモノクローナル抗体を結合したSepharoseを用いることにより均一タンパク質にまで精製した。 その結果、1lの培地から、約1mg近い精製IFN-γが得られた。 このタンパク質には糖鎖が付加されていることがSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法による移動度から予想された。 また、その【NH_2】-末端は天然のIFN-γと同等のアミノ酸配列から始まっており、ピログルタミンとしてblockされていることが確認された。 一方、IFN-γ産生マウス細胞を継代するにしたがい、IFN-γの産生量が低下することが観察された。 この原因を探る目的で生産量の低下したマウス細胞よりDNAを調製し、IFN-γ cDNAをプローブとしたSouthern hybridizationにより解析したところ、IFN-γ cDNAの上流に結合したSV40初期遺伝子のプロモーター部位に欠落がおこっていることが判明した。
天然ヒトIFN-αおよび大腸菌で生産されたヒトIFNα-2に対する2種類のモノクローナル抗体を調製したところ、これら2種類のモノクローナル抗体は 大腸菌で生産されたヒトIFN-α5とマウス細胞によって生産されたヒトIFNα-5とで異なる反応性を示した。 この結果は、大腸菌および動物細胞によって合成されたIFN-α5タンパク質は、その一次構造が同じであるにもかかわらず、三次構造が異なっている可能性を示唆している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 81. (1984)

  • [文献書誌] The EMBO J. 3. (1984)

  • [文献書誌] Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 81. (1984)

  • [文献書誌] J.Mol.Biol. 185. (1985)

  • [文献書誌] NATURE. 319. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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