研究分担者 |
中瀬 雄三 (株)立石, ライフサイエンス研究所, 室長
小林 茂樹 (株)立石, ライフサイエンス研究所, 所長
神奈木 玲児 京都大学, 医学部, 講師 (80161389)
戸谷 誠之 京都大学, 医学部, 講師 (70163988)
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研究概要 |
1.イムノブロット定量のための基礎条件の確立(昭和59年度) (1)前処理:ペルオキシダーゼ発色によるブロットの染色法が最も簡便で、安定した方法であった。タンパク定量では、従来の化学的定量法と今回の光学的定量法が10μg〜5μgの範囲で良好な相関性を得た。 (2)ハードウェア:試料走査法,測光モード,測定波長等の検討を行い、ペルオキシダーゼ発色では直線スキャンによる反射吸光度測定(スリット0.1×3mm,波長500nm)が最適であった。また、毎秒3cmの高速スキャンでも素早いデータ処理が可能で、記憶容量も1Mバイトで十分であった。これらに基き、定量装置の概念設計を行った。 2.構想試作機の開発と細胞成分分析への応用基礎実験(昭和60年度) (1)定量装置の構想試作:ブロットのパターンの入力方式として、TVカメラ方式とメカニカルスキャナー方式を併用し、TVカメラのシェーディング補正とバックグラウンド補正のソフトウェアを開発した。 (2)応用基礎実験:反射吸光度測定ではODが0〜2.2の範囲で直線性が保たれ、最高感度はODが0.02であった。さらに、異常分画像定量において、ラスタースキャン方式とTVカメラ方式の両者を検討した。 3.試作機の完成と細胞成分分析への実用研究(昭和61年度) (1)試作機の完成:透過,反射,蛍光の3方式による検出が可能な装置を、データ演算ソフトウェアの開発とともに、製作した。 (2)実用研究:各種組織のカルパインとカルパスタチンの生化学的及び免疫組織化学的研究がなされ、各々の量的変動が追跡された。また、多重染色により同一ブロット上で、複数のタンパクの定性と定量が同時に可能となった。ヒト血清中のアルブミンとトランスフェリンの添加回収試験でも、良好な結果を得た。
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