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1985 年度 実績報告書

新疲労測定法としてのVRT装置の試作とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 59870020
研究機関北海道大学

研究代表者

斎藤 和雄  北海道大学, 医, 教授 (80000917)

キーワード疲労 / VRT / TAF / VDT作業
研究概要

視覚系および手腕を介する疲労の新判定法として、昨年度作製したVRT装置を、従来、疲労判定装置として用いられている集中維持機能(TAF)、フリッカー(CFF)、アコモドポリレコーダ等と比較して、各種の労働負荷条件のもとで測定し、VRT装置の有効性について検討した。
健康成人7名(24〜30歳)を対象に、各テストについて夫々15回練習後、月曜から金曜まで午前10時から午後5時にわたり1時間毎に1日8回測定を行った結果、練習による習熟効果がTAFとVRTには認められ、TAFの習熟には15回以上の練習が必要であるが、VRTは5回程度でよいことが判明した。次に各測定指標の全ての値の組み合せについて相関係数を求め、VRT値との関連を検討した結果、VRT-M(平均値)はCFF値、近点距離およびTAF-Dと、VRT-D(標準偏差)はCFF値ならびにTAF-Dとの間に有意な相関が認められた。
本VRT装置、TAF、CFF、アコモドポリレコーダおよび自動屈折計による値を指標として、健康成人男子9名(23〜30歳)の被験者について、2時間のVDT作業またはペーパー作業を行わせた。その結果、VDT条件ではペーパー条件およびコントロール条件に比べ、CFF値の低下、調節近点および輻湊近点の延長、VRT-Dの増加、ならびに瞳孔直径の減少が認められた。
以上の成績から次の知見が新しく得られた。(1)VRTは従来から眼および手腕系の疲労判定に用いられている;TAF、CFF、近点距離などと同様に有用であることが認められた。(2)VRTにも習熟効果が認められるものの、5回程度の練習で、その効果をおさえることができる。これらより、VRTは新疲労判定装置として、視覚系にも運動系にも有効であり、測定方法、測定値の表現方法などを総合すると、これまでの疲労判定装置より秀れていることが認められた。

研究成果

(2件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] 病態生理. 4-12. (1985)

  • [文献書誌] 産業衛生. 28-7. (1986)

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公開日: 1988-11-08   更新日: 2016-04-21  

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