研究課題/領域番号 |
59870021
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
伊藤 雅夫 日大, 医学部, 講師 (40059887)
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研究分担者 |
谷島 一嘉 日本大学, 医学部, 教授 (40010029)
丸 瑠璃子 日本大学, 医学部, 講師 (20059091)
西川 しん八 日本大学, 医学部, 講師 (10058555)
白石 信尚 日本大学, 医学部, 講師 (90058446)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | 肥満 / 身体容積 / 身体密度 / ボイル・シャルルの法則 |
研究概要 |
1.はじめに:身体密度を求めるための体容積の測定は、従来、全身を浸水して体重を計測する方法で行っており、高精度に測定するためには複雑な手順を要し、極めて煩雑となる。したがって日常の身体測定に取り入れることは困難である。そこで、空気置換方式による簡便かつ精密に計測出来る身体容積計の開発を試みた。空気置換式とは被検体を入れ密封した容器の容積を注水により縮小した時の圧力変化から体容積を測定する方法であり、その原理はボイルシャルルの法則に立脚している。2.身体容積の計測システム:予め測定圧(0.8〜1.0.kg/【cm^2】を設定し、昇降圧スイッチを投入することにより自動的に加圧計測を行ない、加圧量(注水量)、容器内圧力、容器内温湿度などの所用データを得ることが出来る。加圧速度は0.5kg/cm/分以下とする。計測後の減圧はケージ圧0kg/【cm^2】まで、減圧症予防のための一時停止を含めて全て自動的に制御される。3.体容積の推定:体容積の推定式は図に示す通りである。測定器内の空気の状態がボイル・シャルルの法則に則るものとし、水蒸気圧の補正だけを行ったが、気体成分の水への溶存についても補正する必要が有ると考える。4.容積既知物体による測定精度の検討:水中重量測定法によって予め容積を求めたガスボンベを本方法で測定したところ、両者の整合性は極めて高く、残気量が600ccの場合においてもその誤差は0.5%以内であった。5人体容積の実測:男子学生22名、女子学生16名の身体容積を計測し次の結果を得た。男子64.1±11.5、女子48.2±5.1この値と体重から求められる身体密度は、男子1.062±0.033、女子1.048±0.030であり、従来の水中重量法による報告と良く一致する結果を得た。
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